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明治34年創業の老舗塗装店が『色』を徹底研究


by ocabe
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意外かもしれませんが、世の中のほとんどのモノはツヤがありません。

気を付けて見るとすぐに分かると思います。
0か100かではなく、半ツヤだったり、3分ツヤだったりして、100%ツヤがある物が驚くほど少ない事。。。

工業製品の場合キチンとした理由があって、ツヤ有りにすると凸凹やウネリなどが目立ってしまうのです。そのため半ツヤ程度にツヤが抑えらっれています。

ありがちなのが、汚れた家具や電化製品をキレイにしようと思ってホームセンターでスプレー塗料を買ってきて塗ってしまったら、なんとなく安っぽくなってしまうという失敗。ほとんどの方が腕に問題があったと思ってしまっていますが、実はツヤの問題が大きく影響していることの方が多いのです。
逆を返せば、半ツヤぐらいで塗ってあれば多少下手でもそこそこキレイに見えるのです。
では、何でもツヤ消しにしてしまえば良いかといつと、そうでもありません。
やはりツヤ有りが活躍する場所があります。自動車などは良い例かもしれません。

ツヤ消しは表面が均一ではなく、触っても分からない程度にザラザラなのです。ザラザラという事は汚れなども引っ掛かりやすくなります。そのため塗料の場合ですが、同じモノ同じ色でツヤ有りとツヤ消しを比較すると、ツヤ有りの方が若干耐久性が高いのです。ただし、始めからツヤ消しの塗料は当てはまりませんので、ご注意を。




つづく・・・
# by ocabe | 2009-10-16 14:48 | 景観の色
最近、「遮熱塗料」という物が人気になってきています。
一部会社では断熱塗料と称していますが、9割がた「品質偽装」ですのでお気を付け下さい。
断熱塗料は使い方や性質が全く異なります。

さて、その遮熱塗料とはどんなものなのか??
読んで字の如く、熱を遮断するものです。実際には熱を吸収しらいものと言った方が良いかもしれません。

塗装が熱くなった原因は太陽が発する赤外線を吸収し、熱を帯びてそれ自体が高温になってしまうことでした。顔料には熱を吸収しやすい物質が多く、仕方がないことだったのですが、その熱を吸収しやすい物質を、「赤外線を反射し、熱を吸収しづらい物質に変えたもの」、それが遮熱塗料なのです。

その性能はというと、驚くほど温度が下がるわけではありません。あくまでも太陽が出す赤外線を反射するだけで、外気の影響はもろに受けます。
一時、某メーカーとその販売店が、強力なライトをを当ててその違いをデモンストレートしていたことがありますが、いわゆる机上の空論に近く、過大効果のデモでしたので、クレームが多発して現在では“メーカー”は行っていません。未だに訪問販売の業者などは行っていますが、・・・。

さて、色の話に戻ります。
では、どんな遮熱塗料が一番効果的なのでしょう?
1位 「シルバー」
2位 「白」
3位以下は薄い色から順になります。
 ・
 ・
 ・
最下位 「黒」
屋根用塗料の場合、ブルーが黒以上に熱くなる場合があり、屋根とブルーから白に塗り替えると驚くほど温度が下がったような感じになります。

なぜ、色によって効果が違うかというと、それは反射率が違うからなのです。
 <一般的な色の反射率>
  シルバー91~98%
  白 約80%
  金 47%
  黒 2%

白は黒の50倍近くも反射率が違うので、その効果は絶大です。

それでは、遮熱製品の場合はどうでしょう
 <遮熱製品の反射率>
  白    日射反射率85-90% 近赤外線領域85-90%
  クレー 70-80% 45-55%
  黒    40-60% 20-35%

白と黒の差が3倍程度になり、大幅に縮んだことがお分かりになるかと思います。

一般塗料と遮熱塗料を比べても白は、通常との差がほとんどなく、黒になるとその差が大変大きいくなります。デザインや好みで黒などの濃い色を使用する場合には遮熱塗料は有効であるのではないでしょうか?

少し遮熱塗料の話をしたいと思います。
これは国でも注目している商品なのでが、類似品や偽装品が出てきており、問題視されています。
効果の基準がないため、少しでも遮熱効果を使っていれば遮熱塗料とうたっており、様々な問題が起きています。価格を安くするために遮熱成分が低い商品が出てきたり、遮熱塗料だと言って通常の塗料を使う、もしくは上塗りだけを遮熱にして、下は通常の塗料を使用するなどの悪質業者も増えています。
ホームセンターなども同様の行為をしているところが多く(下請け業者が儲けるためにやっているのですが・・・)、残念ながらどこの業者が安心というような基準がありません。

これから基準が作られるでしょうけど・・・それはまだ先の話・・・
あやしい訪問販売や、新興の会社には気を付ける必要があるかもしれません。
# by ocabe | 2009-05-11 10:59 | 色のおもしろ放話し
今回は食べ物の色について、少し書きます。

「日本料理は目で食べる」という言葉があるように、味だけでなく見た目も重視されるのが日本の料理ですが、世界の料理も美しく盛られるものが多く人間は見た目で味を想像する部分があるようなのです。
確かに、世界のどこの国でも料理の色はあまり変わらないような気がします。
赤や茶を中心とする暖色系が多く、寒色系はほとんどありません。黒も本当に少ないです。
これは科学的な裏付けはされていないのですが、寒色系というのは食べ物としてなじみがなくどうしても食欲へ結びつかないようなのです。
ちょうど先日、面白い商品を見つけました。
ダイエットサングラスです。
発送が面白く、製造販売元の会社社長が青いものに食欲を感じない事にヒントを得て作ったとか?

ムラサキ芋も最近になってメジャーになってきましたが、一昔前までは少し口にするのをためらった覚えがあります。今でも毒々しい色のグミなどは食べたいとは思いません。

実際に青は自然界にほとんど存在せず、食べられる物となるとその数は限りなくゼロに近いのではないかと思われます。鯖などは青いといいますが、それも釣り上げた時の話で、切り身の断面までもが青いわけではありませんし、ブルーベリーであっても真っ青という訳ではありません。

ダイエットで食事制限したい方は、前出のサングラスを買ってみたらいかがでしょうか?
痩せるとは保証できませんが、かけていれば食欲が制限されるのは間違いないと思います。

# by ocabe | 2008-01-24 03:54 | 色のおもしろ放話し
お久しぶりです(^^;;
色の話に絞ろうと思ったら、なかなか更新できないので、これからは少し雑談も交えて色の話にこじつけようと思います。

気持ちを一新させた第1弾は
「日本の色?外国の色?」です。
皆さんは色にも国籍があるのをご存知ですか?
国籍というと仰々しいですが、国柄があるといいうことです。
どこの国にも当てはまるわけでなく基本的に歴史がある国が多いですね。
インクのDICなどは日本の伝統色なんて言うのもありますし
色遣いによって、その国っぽく出来るって言う事なのです。

今日はココまでにして、次回「日本の色」にて詳しくご紹介します。
# by ocabe | 2008-01-07 18:40 | 色の雑学
色は名前では分らない!
何を言っているのだと思うでしょうが、本当のことです。

信号の「」や田んぼの「」は、現代の人から言わせれば「」です。最も、最近の信号は発光ダイオードになってちゃんと「」になりましたけど(^^;)

他にもあります。
」といわれて、神社の鳥居の朱赤を思い浮かべる人もいれば、フェラーリの赤を思い浮かべる人もいるでしょう。ワイン好きな人は赤ワインのルビーレッドを思い浮かべるかもしれません。

では、なぜこんなことが起こるのでしょうか?!

科学的な見地からですと、"対比”という現象があります。対比とは、色と色とが接すると、互いの色が影響しあって、本来の色とは違う色に見える現象です。色と色が接する場合は、「時間的に接する」ときと、「空間的に接する」ときの2通りがあり、両者とも色が違ってみえる現象が起こります。
 前者を「継時対比」といい、前に見ていた色の残像が影響し次に見た色が違って見えます。
後者は「同時対比」といい、隣接した色が影響して色が違ってみる現象です。
この同時対比は、いくつか種類がありますので、後の機会に順次紹介したいと思います。

実は、別の科学的(?)見地からは、このような考え方があります。
人はそれぞれ同じ色を見ても見え方が違うというのです。
動物のほとんどが色を識別できないことは、ご存知の方も多いとおもいますが、色を識別できる人間もみな"同じ見え方をしていない"ようなのです。
簡単に言えば、皆さんに見えている赤と、私に見えている赤は違うかもしれないのです。
モノと違い、カタチがありませんので、お互いの見え方が違っていても気付くことはないのです。
一説によると、ある有名な画家は常人と色の見え方が全く違ったようで、ふつうの絵を描いても他の人には素晴らしい色使いの絵に見えたのだというのです。

本当かウソか分りませんが、大変興味深い話であると思います。
# by ocabe | 2007-04-01 05:52 | 色のおもしろ放話し